食べ過ぎが老化の原因になるのは、活性酸素をつくりだしてしまうことです
若さを保ちながら長生きするというのは、人類の永遠の夢だろう。S F のようにはいかないが、いまこの時代にあっても、その秘訣といえるものはある。必要以上に体を鍛えたり、なかなか手に入らない薬草を煎じてのんだりするというものではなく、日常生活の中でちょっと気をつければすむことだ。それは、食べ過ぎをしないことである。食べ過ぎは、長い間、肥満や生活習慣病(成人病) を生む要因として注意するよういわれてきた。ところが、それだけではなかった。食べ過ぎが本当によくないのは、体の中に活性酸素を生じさせるからである。活性酸素とは、呼吸で取り入れた酸素の一部が活性化したもので、細胞膜の脂質を攻撃したり、D N A を傷つけてがんの発症を促したりする。こういった作用は、老化現象を引き起こす、有力な要因の一としても数え上げられている。しかし、食べ過ぎをしないといっても、量を減らして好きな物だけ食べていればいいというわけではありません。具体的にはどのようなことに注意すればいいのでしょうか?まず、若さを保つためには、カロリーを控えめにすることです。個人差もありますが、1日平均1500~180キロカロリーが適当です。食べ過ぎに注意というと、満腹になるまで食べるのはよくないというふうに捉えられがちだが、重要なのは、何をどれだけ食べるかです。緑黄色野菜や海藻類は、活性酸素のはたらきを弱める抗酸化食品として、その効果は抜群です。緑茶やハープなども同様です。また、体の中の抗酸化機能を強めるためには、ビタミンやミネラルを多く含んだ食品も欠かせません。また、食材だけでなく、食べ方にも注意しなければいけません。古くなった油で揚げた揚げものや、封をきって何日もたってしまったようなスナック菓子、長い間保存したままの冷凍食品などは活性酸素のはたらきを促す過酸化物質を多く含みます。どんな食品にでもいえることですが、なるべく新鮮なうちに食べる習慣がとても重要です。おいしいものを食べるのは、ストレスの解消にもつながるので、たまには、好きなものを好きなだけ食べるというのも必要です。ただし、そうしている間も、老化が早まっていることをしっかり頭に入れておかなければいけません。
関連情報:飽食の時代だからこその「栄養失調」貧しいから栄養失調になるのは当然ですから飽食でも栄養失調になるというのは興味深い話でもあります。現代人は、食べ過ぎなんだと実感します。